はてなインターネット文学賞「記憶に残っている、あの日」
スマホ。
スマートフォンの略称ですね。
iPhone のことなのか、それとも Android のことなのか、云々の話もあるようですが、細かい話は省きます。
今や、生活必需品なのか、老若男女を問わずほとんどの人が持っているように思います。
ただねえ。
現在の疾病(しっぺい)状況よりも少し前のことでした。
とある回転寿司チェーン店に閉店間際(1時間くらい前)に 1 人で行ってカウンター席に座った時のことです。
左隣は 30 代とおぼしき男性が、右隣には 20 代とおぼしき女性が、やはりそれぞれ 1 人で座っていた(つまり、彼らは私の先客です。おそらく、2 人とも閉店までいたんじゃないかな)。
その 2 人とも、ズーッとスマホをいじっている。
悪いから画面を覗(のぞ)くことはしなかったので、何をしていたのかはわからない。しかし、私が 35 分ほどで、まったくスマホを出さず、食べてから帰るまでの間、ほとんどスマホいじりをしていたのです。
その間、 2 人とも、注文(タッチパネル式)したのは、たったの 1 回。
内容も 2 貫の 1 皿のみ。
これじゃあ、食事をしに来ているのか、スマホいじりをしに来ているのか、わからない。
何をやっていたのかわからないけど、そんなに面白いのかなあ。
ある意味、ほとんど画面とにらめっこで、言葉は悪くて申し訳ないけど、完全にスマホに目に見えないひもか鎖(くさり)でつながれているかのようです。
まあ、今やスマホは凄まじく高性能で多機能だし、よほど重い作業でない限りは、かなりの用が足せるから、もはや、持ち歩ける高性能パソコンなんでしょうね(画面が小さくバッテリーの消耗は激しいけど)。
人間を拘束(?)するには、十二分の性能なのかもしれない。
いやあ、スマホ恐るべし(?)、です。
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・疾病~しっぺい~病気。やまい。
・先客~せんきゃく~先に来ている客。
・拘束~こうそく~行動や意志などの自由を制限すること。
(用例)拘束時間(=休憩時間をも含めた労働時間)。