おぶなより

世界平和の祈りに寄せて

023_嫌いな人

私は女性は好きだが、性格に問題があり、あまり美しいとはいえない女性(以下、X とする)は、経験上嫌いである。

むしろ、美しい女性(以下、美人とする)の方が、好きだ。

というのは、X には嫌な思いをさせられることが多かったからだ。

幼少時から、異性にチヤホヤされることが皆無だった私は、悪魔のようないじめっ子が私の容姿につけた酷評のために、自分の容姿に劣等感を抱かされ、子供ながらも淡い恋愛感情への憧れは持ちつつも、モテには縁がないんだろうなあ、と哀愁を感じながら生きてきた(今から見ると、カッコよくはないが、おとなしく優しい風貌の子供だったと思う)。

当時は、小学校でも勉強が出来る子は一目置かれる雰囲気があり、病弱で運動もできなかった私は、存在感がなかった。

中学になると、女子生徒は、運動が出来る、あるいはカッコいい男子生徒にはそれなりに一目置くものの、勉強が出来ない男子には、君づけではなく、呼び捨てにする者が多くなってきた。

当然、私などは呼び捨てにされることが多く、何となく悲哀を感じていたのである。

何となく風向きが変わってきたのは、中 3 位からだった。

まあ、子供の頃からこんな感じだったが、振り返ってみると、特に嫌な思いをさせられたのは、圧倒的に X に多かったのだ(もちろん、例外もあったが)。

先天的に鈍かった私は、よく女子生徒が些細な出来事で、気持ちわるーいとその類語を連発するのが、不思議でならなかった。大したことないのに、何をいちいち騒ぐのだろう、と。

今思えば、そうすることで、自分のオンナとしての価値?を無意識に高めようとしていたのだ(自分よりも、可愛くない、あるいは美しくないものを、下目に見ることで、結果的に自分の価値を上げる間接浮上法だと考えられる。自分はこんな事柄とは縁がないほど、可愛く、美しく、高貴?なのよと暗示する。自分より勝手に下位に位置付けたものを貶(おとし)めることで、自分の価値を上げようとする、いわば否定的(ネガティブ)なやり方だ。この意味では、女性は幼少の頃から外見を自然に意識させられて大変だなあ、とは思うが)とわかる。

そして、後には腹の立つ経験を積んでいくことになる。

例えば、レストランである程度離れた席( 5 ~ 10 メートル位)に、正面か斜め向かいに座ることになると、程なく視界から外れるように席を移動されることもあった。

私は悲哀を感じながら生きてきたし、物欲しそうにギラギラと女性を見たことはない。

たまたま、ああ、前の方に若い女性( X )がいるなと見つけた位で、あとはチラチラ、ましてやジロジロ見たことはないのだ。

それなのに、着座してものの 2、3 分だろうか、あるいは私がトイレに立って戻ってみると、いつの間にかいなくなるか、視界に入らないように移動するか、背を向ける。

はじめは、あれ?と感じることがあった鈍い私も、何回か経験すると、そうか、とやっとわかってきた。

一番酷かった思い出は、ある病院の看護師さん、Y さんのことだ。

当時、家族の面会に頻繁に病室に通っていた私は、備え付けのベッドの脇の椅子に座っていた。

その Y さんが、ある処置をしに来たのだが、私は退(の)くことをしなかった。

そして、近づいてきた Y さんが斜め横向きのまま、「ウエーッ」と声をあげながら処置に入った。その後、すぐに彼女は帰ったので、何だろう?今のは?とポカンとしてしまい、私には何のことかわからなかった。

ただ、かなりの大声だったし、異様な感じがしたので、少しして、あれは何だったんだろう?と考えてみた。

そうか!とわかると同時に私は憤然として怒りがわいてきた。他の看護師さん達が処置をした時には、そんな態度を一切しなかったので、鈍感でマヌケな私は気づかなかったのだ。

こんな男の間近で処置なんか嫌だ!(なのに私がまったく退こうとしなかったので)何で退かないんだよ、この変態キモ男!と汚物扱いの異様な大声を上げて、あてつけたのだろう。

だったら素直に、処置をするからもっと離れて退いて下さい!と言えばいいじゃないか。いくら赤の他人だからといっても、故意に体を近づける人間かどうか位はわかるだろ。こっちは、気づかなかったんだから、言ってくれれば、すぐ退いたよ、と。

おまけに、その Y さんの容姿が。

おとなしく臆病な私も、何でお前のような性格も容姿もアレな女に、汚物扱いを受けなきゃならないんだ!テメエは何様だ!と(自らの超鈍感さは棚に上げて)しばらくは憤懣(ふんまん)やる方なくて、どうしようもなかった。(*)

ともかく、その Y さんの汚物扱いの一件からは、看護師さん達が来る時には、絶対に失礼がないよう、必ずすぐ退くように、と気をつけていた。

ところが、である。

看護師さんの中でも、美しいなあ、この人は、と思った背も高め( 165 cm 位だったかな)で、色白の N さん(しかも、確か一番若かったと思う。 22 、3 才位の感じだった)がいたが、その人は私が退こうとしたら、振り向いて何と言ったと思いますか?

思いもかけない、反応だったのです。

「いいですよ。大丈夫ですよ」とにっこり微笑み優しく言ってくれたのです。

Y さんのことで傷つき、しばらくは収まらない鈍く重苦しい怒りで苦しんでいた私には、彼女はまさに白衣の天使に映った。

N さんは、完璧だった。

気品ある美貌、落ち着いた態度、その場の瞬時の状況把握と優しい心遣い、聡明としか言いようがなかった。

オーラというか、まとう雰囲気が、Y さんとは別次元のように感じたよ。

同じ女性でも、X と美人とで、こんなにも天地の差があったのだからね。

こういう対照的な経験をするという不思議なことが、何度かあった。何だか説話の題材のようで本当に不思議だったのだ。なぜ、こんなパターンが繰り返されるのかな、と。

とまあ、こんな具合で、自然に抱く感情というよりも、個人経験的な理由で、X より美人に好感を持っている(遺伝子的に?男性の方が女性よりも異性に幅広く好意を持ちやすい傾向がある=タネをバラマキたい=自分を受け入れてくれる相手なら無意識に好意を抱きやすい=広く子孫を残したいそうだが、逆に、こんな目に遭わされて来たら、どうしたって、女性を色眼鏡で見るようになるよ)。

最近でも、こんなことがあった。

ある薬局でのこと。その日、その薬局はいつにも増して混んでいて、空いた席が 1、2 しかなかった。私はお年寄り近くの狭い席に座った。ちょっとお年寄りを圧迫しぎみで、私自身もかなり窮屈だったので、隣二つ目の席が空いた(男性が出ていった)のでそこに移動した。その後は周囲をろくに見ることもなく、うつむき加減でお茶を飲んでいた。

移動して程なく( 1 分位)だ。下に見えていた運動靴が直角に動いたのは。何だろう?と顔を上げると、正面に座っていた女性が、私と正対しないよう、真横に向きを変えたのだった(その女性は角にいたので向きを変えることができた)。

見ていなかった顔(斜め横顔)を見上げて、またかよ、と思った。顔は例によってアレ、しかも中年でズングリと太り、お世辞にも格好いいとは言えない。服装も何となくパッとしない、というかダサい感じがした。

私は疲れやストレスがたまって参っていた時だったので、我慢できず、小声で呟いてしまった。誰がお前なんかに・・・と。

イライラが爆発して、祈れなかったのだ。

対して、なぜか応対の薬剤師さんが、うら若き美人(左手薬指に指輪が光っていたから既婚者の方だろう)で、笑みを絶やさず、懇切丁寧に親身になって処遇してくれた。

今度は、しばらくぶりだったが、ことほど左様に X ほど平気で男性を傷つけることに出くわすと、何とも言えない気持ちになる(まだまだ感情が制御できず、情けない限り)。

ささやかな経験からすると、おそらく彼女も他人を傷つけるのは平気でも、自分が傷つけられるとヒステリーを起こし、自己チューで厚かましい女性なんだろうな、と勝手に思ったよ。

久しぶりながら、またしても、X = 性格もダメ、美人= 性格も美しいという経験をしたのである。

もちろん、美人でも性格の悪い人はいるが、たまたま、個人的には性格と容姿が比例する経験の方が、どういう訳か、多かっただけの話なんだけどね。

漫画家でタレントの蛭子さんの本に出てたけど、彼は独特の頭脳をお持ちのようで、キツいことをサラッと言うところがある。

その中に、「 X ほどイイ男を求めている」というのがあったが、X ほどそのコンプレックス故に、その穴埋めをして上昇したいということなのかな?

美人はもちろんだが、X だって、魅力的になることは決して不可能ではないし、そのままでも、はにかんだ笑顔や、自然にこぼれる笑顔は、可愛いな、と思えることがいくらでもあるのに、もったいないことだ。

彼女達は、家族の応対がまずかったのか、世間のせいなのか、女性としての魅力をごくごく表面的なものだけしか考えてこなかったのではないか。

おそらく、彼女達は、自らの経験から、皮相的な外見だけを良くすることを密かに望むようになってしまったのではないか。

しかし、そんなに簡単に容姿を変えられる訳もなく、自然に誰にでも備わった魅力にも、なかなか気づかない。

かといって、内面を磨くこともせず、荒(すさ)みがちな精神を潜行させながら成長してきたのではないか?

Y さんのように赤の他人を平気で傷つけ、恨みを買いかねない行動を軽率にとることからしても、少なくとも賢明とは言えない。

特に女性は警戒心が強いところがあるから、重大なトラブルを招く行動を簡単にとるとは思えない。

彼女達は、聡明さ、つまり学歴だの試験だのだけではない、人格を伴った状況判断能力と対処能力が足りないままに、大人になってしまったのではないか(だから、対応が明らかに唐突かつ過激でぎこちなく、滑らかさ=真善美に適(かな)う賢さがない)。

ところで、彼女達の恋愛はどうなっているのかな?

ああいう状態では、相手に高望みしても、まず無理なんじゃないか。

容姿も人格をも兼ね備えた三高?の本当にイイ男の相手になろうと、短期的な策を弄しても、彼らの方で彼女達を選ぶとは思えないから(おそらく彼らは、女性を見抜く目を持っている。それに、多忙な彼らには、X の魅力を見出だし育てる程までの余裕はないと思う)。

やはり、内面から滲み出る魅力を得て、それが外見にも反映されてくるようになれば、イイ男達だって放ってはおかなくなりますよ(つまり、自分から魅力を高め、本当にイイ男に相応しい女性になって下さいということ)。

かつては、彼女達が自分の超好みの男性や超ハンサムに対して、どんな態度をとるのか、見てやりたいと思ったこともあった。どれだけ、態度が豹変、激変するのか見ずにおくものか、この野郎?(女郎=めろう、か)と思ったのだ(今は、バカバカしくて、どうでもよくなったが)。

ただ、ここ最近は思うところがあって、彼女達にもなるべく早く、美しく魅力的になってほしいと願うようになった。

それには、派手ではなく地味で、修行になるかもしれないが、霊性の開発がうってつけである。

守護霊さんも修行を伴った良き伴侶を導いて下さるかもしれないから、是非、オススメしたい。

という訳で、ああ、私を傷つけた X さん達の天命が完うされますように。

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(*)彼女は彼女なりに我慢した上での暴発だったのだろうが、感情を見境なくモロに出してもある程度許される幼児じゃあるまいし、他に患者さんと面会者が何人もいる部屋で、いかなる理由があろうと部外者を侮蔑かつ愚弄(ぐろう)する行為は自粛すべきだ。

嫌ならその場を去って上司や同僚に私に忠告させるなり、他の手段があったはず。女性特有の事情を割引いても、30 才前後?の大人の行為とは到底思えず、余計に許しがたかった。

よくも辱しめたな、というどす黒い憎悪感情に苛(さいな)まれ、どうしたらコイツに復讐できるか(もちろん、暴力や犯罪を除く)と、考えたほどだった。

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①追記: 2022/08/28 03:59
②追記: 2022/08/28 11:41
③追記: 2022/08/28 11:45
④追記: 2024/03/20 06:51
⑤追記: 2024/03/20 06:55
⑥追記: 2024/03/24 17:55
〜訂正内容〜

上記複数回にわたり、本文を加筆・訂正しました。

日本人の名字に使われているとはつゆ知らず、ある名字を不適切に用いていたことに気がつきましたので、急遽これを削除して、X に置き換えました。

不勉強で、大変失礼致しました。

申し訳ございません。

お詫びとともに訂正させて頂きます。