中学時代のことです。
まあ、まだ子供だということもあるのでしょうが、みんな、他人の容姿の欠点をデフォルメ(誇張表現)して、ボロカスにいう子が、たくさんいました。
特に、男子の女子に対する辛辣な言葉は、今考えると、とてもまともに口にはできないものが、多かったように思います。
Y さんという女子も、そんなことを言われていた子の一人でした。
私の隣は、M さんという女子で、ちょっとかわいめの子でしたが、Y さんとの間に、違う対応をしてしまったことが、ありました。
別に、ものすごい差別というほどではなかったのですが(後に私が他人からたくさん経験させられる豹変・激変とはまったく違うので)、彼女にとっては不満だったのか、傷つけてしまったようです。
あー、私とは違うんだ、と言われて、そうか、彼女を傷つけてしまったのか、と気づかされました。
別にわざわざ差別をするのではなく、M さんに良かれと無意識に便宜をはかったこと(今省みると、M さんに好かれたい、気に入られたいと反射的にやってしまった)なのですが、彼女がよく男子から言われていた酷評があったので、そのために違う対応をしたと思われても仕方がない。
まずいことをしてしまったと思いました。
幸い、私は気が弱いために、他の男子のように Y さんを傷つけるようなことは一切言わなかったのですが、やはり、口には出さずとも、対応の違いで敏感に自分の評価を察知したのでしょうね。
彼女の内面を傷つけてしまった。何をいっても、取り返しもできないし、言い訳もできない(実際、しませんでした)。
彼女は男子からひどいことを言われても、決して暗くならず、ひねくれず、明るく健気に振る舞っている子だったので、本当にばつが悪かった。
こんないい子を傷つけてしまった、と。
ただ、これからは(それまでも、ほとんどしたことはなかったですが)、女子の容姿で対応を変えることは、間違ってもしないように、慎重に注意深くしていこう、と心に決めた記憶があります。
まあ、中学生なので、まだまだ子供です。後に彼女がどのように成長して、美しく変貌を遂げたかもわかりません。
中学高校時代、特に二十歳前数年間はかなり変わることが多いですからね。
なお、こんなことを言ったら、失礼なのですが。
大学になってからの小学校の同窓会で、あの人はどんなに美しくなっているだろうと期待していた女性が、意外にそれほどまでにはなっていなかった、という例もありました。
私個人としては、Y さんは素材としては十分に可能性を秘めていると思っていたので、大人になって、美しくなられているかもしれません。
残念ながら、中学以後は、まったく彼女に会うことがないので、彼女のその後は知る由(よし)もありませんが、運動神経もよく、勉強もよくできて、性格も良い子だったので、幸せに暮らされているように願っています。
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・懺悔～ざんげ～自分の過去の罪悪を悔いあらため、神仏や人に告白すること。
・辛辣～しんらつ～（味がひりひりとからい意から）言った内容や言い方が、非常にきびしいさま。
・便宜～べんぎ～①都合のよいこと。便利なこと。また、そのさま。便宜（びんぎ）。
②適当な取り計らい。特別な取り計らい。便利な処置。
ここでは、②の意。
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今、考えると。
やさしい、と言えば聞こえはいいですが、やはり、元々の性質と環境要因が影響していたと思います。
元々、病気や何やらで、臆病になり、気が小さかったこと、そして、小学生時代に、悪魔のような、質の悪い凶悪人間に長い間いじめられたことが、多分に影響していた、と。
やはり、つらい思いや苦しい思いを身をもって経験していると、人様を傷つけることは、できなくなるんですよ。
自然に相手を傷つけないように、と思うようになるんです。
もしも、自分が、健康で、気持ちが太く大きく、勉強も運動もできて万能で、いじめられることもなかったら、どのように思い上がって、身勝手に人様を傷つける人間になっていたかは、わかりませんからね。
まあ、お人によっては、こういった境遇(つらさや苦しみを体験すること)に置かれてさえ、なおも、世をすね、人を恨み、神を呪い、あくまでも餓鬼道に生きていくんだ、という人もいるかもしれません。
しかし、私達、肉体人間の本体が神様の分霊(わけみたま)である以上、神性をなくすことはできません。
変な言い方になりますが、逃れることはできないのです。
よほど完璧におかしくなって、明らかな狂人とされる場合なら、別なのかもしれませんが、昨今、言われるサイコパスと呼ばれるような人も、因縁がものすごく深く悪いだけで、本質は変わらないと思います。
従って、神性についた、神体についた数々の汚れは、輪廻転生を通して、否応なしに、落とさなければならなくなるんですよ。
苦しく、つらい思いなどを体験しながら。
やはり、私の経験も、因果だったのだと思います。
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①追記: 2024/04/07 15:31
②追記: 2024/04/07 15:33
〜訂正内容〜
上記複数回にわたり、本文を加筆・訂正しました。
