前回 ( 188_原仏12ー2 - おぶなより ) の続きです。
( 176_原仏10ー7 - おぶなより ) で、私が調べていないからわからないとして省略した、中村さんのいう異常な霊験についてです。
元々は、これを調べたくて、いろいろ本を見て買ったのが、前回紹介した、以下の2冊でした。
①露の団姫(つゆのまるこ)著_団姫流 お釈迦さま物語_春秋社
②ひろさちや著_釈迦_春秋社
中村さんのいう異常な霊験の場面は、以下です。
( 176_原仏10ー7 - おぶなより ) から引用します。
以下です。
ハーヴァーからクシナーラーへの旅は、苦しく大変なものであったに違いない、と中村さんは述べています。
お釈迦さんは、旅の途中、何度も休みます。
その描写が以下です(段落分けなどの改変あり)。
尊師(お釈迦さん。以下、同様)は路(みち)から退いて、一本の樹の根もとに近づかれた。
近づいてから若き人アーナンダに言った。
「さあ、アーナンダよ。
お前はわたしのために外衣を四つ折りにして敷いてくれ。
わたしは疲れた。
わたしは坐りたい」
「かしこまりました」
と、アーナンダは尊師に答えて、外衣を四重にして敷いた。
尊師は設けられた座に坐った。
坐ってから、尊師は、若き人アーナンダに言った。
「さあ、アーナンダよ。
わたしに水をもって来てくれ。
わたしは、のどが渇いている。
わたしは飲みたいのだ。」
(四・二一 ー 二二)
苦しい時には、素直に苦しいと言っている。肉体人間としては、ごく普通の人と何ら変わるところがない。人間的な暖かい彼のぬくもりが伝わって来るようだ、素晴らしい情景だ、といった評価を中村さんはしています。
なお、中村さんは、その時、異常な霊験があらわれた、ともされているのですが、申し訳ありませんが、調べていないので、割愛させて頂きます。
引用は、ここまでです。
この霊験と思われるものが、① に出ていたので、それを書きます。
ちょっと、彼女の手によって、流暢な物語風に仕立ててあるようにも感じますが、とにかく、以下です。
それから、お釈迦さまとアーナンダさんは旅を続けました。
照りつける太陽、打ちつけるような雨、飛ばされそうな風のなか、ひたすら前へと進んでいきました。
そして、お釈迦さまの体力は次第に奪われていったのです。
伝記によれば、この頃のお釈迦さまは、何度も水を求めたといわれています。
これは腹痛と下痢からくる脱水症状であることはあきらかで、そのためにアーナンダさんは水を探し回ることになりました。
しかし、いくら探せども汚い川ばかりで、とてもお釈迦さまに飲んでいただけるような衛生的な水はありませんでした。
ところがあるとき、諸天善神の恵みか、アーナンダさんは清らかな川の水を手に入れることができ、お釈迦さまは喉を潤すことができたのです。
体力が奪われ、衰えゆくお釈迦さま。そこで、いよいよお釈迦さまは愛弟子に死支度を頼むのでした。
引用はここまでです。
多分、これが中村さんの書いていた異常な霊験だと思います。
とりあえず、わからないので割愛したものを、あげておきます。
他のものは、次回以降にします。
よろしくお願い致します。
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①追記: 2020/12/02 00:06
②追記: 2024/04/13 22:16
〜訂正内容〜
上記複数回にわたり、本文を加筆・訂正しました。