おぶなより

世界平和の祈りに寄せて

188_原仏12ー2

前回( 176_原仏10ー7 - おぶなより )、チュンダについて書きたいことがあるとしましたが、どちらかというとこれに派生すること、まつわることになるります。

一つにしようとは思いましたが、やはり、一つに納めるには長くなるし、内容的にも分かれて、まとめるには無理があると思うので、複数以上とします。

その点あらかじめ、ご了承願います。

また、本来なら、雑感のように表題を変えるべきなのかもしれません。

そして、内容的には 184_原仏11ー 6 に関係したものになるので、185_雑感2 と 186_お詫び を削除して、新たに通し番号をつけ直すべきですが、そうすると、見出しだけでもぐちゃぐちゃになってしまい、ますます、わかりにくくなるので、これから書くいくつかのことは、

Ⅱ 人生の指針
第一部 人生の指針
第一章 ブッダのことばー「スッタニパータ」 (2)

の中に含める、すなわち、前回の ( 176_原仏10ー7 - おぶなより ) に連なる通し番号をつけるものとします。

この点も、あらかじめご了承願います。

では、はじめます。

これから書くことは、これまで読んできた中村元さんの原始仏典のほかに、他に 2 冊を参考にしています。

お釈迦さんの臨終に関して、もう少し詳しく知りたくなったので、買いました。

そのことが、結果的に ( 178_原仏10ー8 - おぶなより ) の 第三章 最後の旅 ー「大パリニッバーナ経」の締めくくりの、 三 臨終 のスパッダのことを書くのに役立ちましたから、ついてましたけどね。

①露の団姫(つゆのまるこ)著_団姫流 お釈迦さま物語_春秋社

ひろさちや著_釈迦_春秋社

ここでは、中村元さんの本に併せて、これらの、①、②を参考にしながら、書いていこうと思います。

ざっと言ってしまうと、善意一辺倒に近いのが①で、やや多少悪意一辺倒を含むのが②でした。

露の団姫さんは、経典の文言を非常に素直に受け入れている人だな、と感じました。

彼女の文章を読んでいると、私のように猜疑心を持ち、重箱の隅をつついたりしない、仏教にあこがれを抱き、温かく優しい人の繋がりを見いだす素直な女性に思えました。

ひろさんは、中村元さんの直弟子です。中村さんは東京大学での指導教官で、公私にわたってお世話になったそうです(この本にそう書いてあります)。中村さんを批判的に見て流れをくんでいるのがひろさんと言えなくもないかもしれません。

私がこれらの本を買ったのは、( 176_原仏10ー7 - おぶなより ) を書いた後ですが、今読み合わせてみると、①、②とはいろいろと相違がありますが、私の解釈も、当たらずとも遠からずだろう、と勝手に思っています。

お釈迦さんはおそらく神通力で自分の最期までの道筋は、事前にすべてわかっていた。

露の団姫さんは、キノコに毒キノコが混入していることを釈迦が神通力で見抜いていて、周辺のものを守るために、釈迦が弟子の分まで食した、とされています。

が、そもそも、これが事実だったとしても、これを含めた大筋の経緯を事前にわかっていた、と。

お釈迦さんは、そのことを秘して周囲には決して明かさず、淡々と残りの人生を送った、と。

だからこそ、何が起きようと一切を何事もなかったかのように、黙々と受け入れる。

流れに身を任せる。

どんなに苦しくても、淡々と。

スパッダに無理矢理乞われて、宗教家としての最後のつとめを果たすことも。

ひろさんは、お釈迦さんが悟りを開いて仏陀となった者は、本人が望めば一劫(いっこう)でもこの世に留まることができる、のくだりで、アーナンダがお釈迦さんにその懇請をしないから、お釈迦さんの入滅が予定されてしまった云々としているが、これは経典の解釈も含めた唯物論の捉え方に見えるのです。(*)

そうじゃない。

もっと前から決まっていた。

私はそう解釈しています。

だいぶ前置きが長くなりました。

また、ここで区切ると申し訳ないのですが、前置きだけでも、相当に長くなってしまったので、すぐ後に、ログをあげます。

もしも、読まれる方は、お手数ですみませんが、次回のもの ( 189_原仏12ー3 - おぶなより ) 以降をお読みになって下さい。

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(*)・劫~こう~仏教語~①きわめて長い時間・年月。
囲碁で、一目(もく)を双方で交互に取り返すことができる形。ともに一手以上他に打ってからでないと取り返せないという決まりがある。
ここでは、①の意。

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①追記: 2020/12/02 00:05
②追記: 2024/04/13 22:05
③追記: 2024/04/13 22:07
〜訂正内容〜

上記複数回にわたり、本文を加筆・訂正しました。