おぶなより

世界平和の祈りに寄せて

316_法話50-10

10 日常のなかで心を観(み)る

昼も夜も心を向上させることを
楽しんでいる仏弟子
いつもよく冴(さ)えわたっている。

(三〇一) (第21章 さまざまなこと より)

以下、スリランカ仏教界の長老のアルボムッレ・スマナサーラさんを、S さんとします。ご了承下さい。文章も個人的な判断で、改変・省略・意訳などしますが、ご了承下さい。

S さんは、心をおさめるには、どんな時でも「心を観る」ことが大切で、以下の4つの点がポイントだとしています。

1.すぐに自分の心を観る
気分が悪い、落ち込んでいる、腹が立っているような時こそ、怒りをぶつけずに、自分の心を見つめるとしています。「私は今、腹が立っている、怒っている」と 2、3 回くらい心の中で言うだけでも、サッと怒りは消えて、効き目がすぐにあるとわかるでしょう、としています。

2.呼吸を見つめる
仕事が上手くいかなかったり、やる気がなくなったりする時には、できない、ダメだなあ、などと自分を責めずに、ただただ呼吸に意識を向けるのだそうです。「吸う、吐(は)く。体がふくらむ、縮む」と、呼吸しながら言葉で確認することで、リラックスできるのだそうです。

3.歩く
歩く際に、足の動きに気持ちを向けるようにするとのこと。左、右と足の動きを確認し、それを感じるのだそう。すると、1 キロも歩けば疲れてしまう人も、 4 キロの距離を歩いても、疲れを感じなくなるでしょう、としています。「右、左、右・・・」と足の動きを交互に確認しながら歩くと脳のバランスがよくなるとのこと。「右」と確認すると、左脳側が刺激されるからとのこと。脳は刺激すればするほど体にいいとのこと。これをもって、S さんは、ただ歩くことに徹して、歩くことをよく味わうだけで、健康になるとしています。

4.体の動きを確認する
ゆっくり手をあげてみる、足を運んでみるといったように、ゆっくりとした動作に意識を向けると、心が落ち着くのだそうです。悔やんでいる無駄な時間がなくなり、心が清らかになるとのこと。家事の時にも、「洗います、掃(は)きます」と、独り言を言うように心の中で動作を確認してゆくだけで、自然と本来の知慧がわいてくるとのこと。S さんによると、これらは、「ああなりたい、こうなりたい」という心を放っておくことだそうです。今、この瞬間をここで徹底的にくつろぐ、と。明日のことも昨日のことも意識しないのだそうです。明日のことは、明日のことであって、今することではないと言い、昨日のことも、もう終わったのだから、あれこれ考えても無駄だ、としています。
そして、実際に生きているのは、今の瞬間だけ、今というこの瞬間が本番なのだとしています。未来はどうなるかわかず、わからないことは放っておけばいいとしています。今の瞬間を観ていくだけで、自分に必要なものが自然と備わるようになるとされています。
要は、気づくこと、心に起こることを確認することだけだ、としています。修行という気持ちでやらないで、リラックスしながら実践することだとしています。

しかし。

未来がどうなるかわからない・・・。

うーん。

ちょっといろいろあると思いますけど、深入りせず、概要の紹介だけにとどめさせて頂きます。ご了承願います。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

追記: 2021/04/26 12:44 〜訂正内容〜

本文を加筆・訂正しました。