第 4 章 これから先がどうなるか不安
54.悟りの世界へ行く人
今回もダンマパダ(法句経)である。
人は多いが
向こうの(安らぎの)岸に渡る人は少ない。
多くの人は
こちらの(苦しみの)岸でさ迷っている。
(八五) (第06章 賢者 より)
道理が正しく説かれた時
その道理に従う人は
渡りがたい(生)死(=苦しみ)の領域を超えて
向こう岸に至る。
(八六) (第06章 賢者 より)
悟りを得ることを境に、彼岸(ひがん)と此岸(しがん)とが分けられている。
悟りを得た境地を彼岸、そうでない普通の境地を此岸という。
道理は仏教の法のことだが、これに正しく沿って行けば、誰もが悟りを得ることができると書いてある。
多くの人がさ迷っているというのは、なかなか、悟りを開こうと正しい道(当時ならお釈迦さんの指導法に則った出家修行)を求める人が少ないという意味合いらしい。
現代はああした自力修行はあまりにも厳し過ぎて現実味がないので、霊性を開発するしかないと思われる。
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・彼岸~ひがん~①仏教語~煩悩を超越した悟りの境地。涅槃。←→此岸。
②春分秋分の日を中日とする前後七日間。
(用例)暑さ寒さも彼岸まで。
③彼岸会(ひがんえ)の略。
ここでは、①の意。
・彼岸会~ひがんえ~仏教語~彼岸の七日間に行う仏事。