第 5 章 やりたいことが見つからない
83.正しさは裏切らない
世俗的であっても、
優れた正しい見解を持っているならば、
その人は千の生涯を経ても、
地獄に墜ちることがない。
(ウダーナヴァルガ)
佐々木さんは、千の生涯を、千回生まれ変わっても、と訳している。
そして、この経文は、直前の句(前回取り上げた句)と対になっているそうだ。
出家をせずに世俗にいても、正しい生き方をすれば、苦しみに苛(さいな)まれない、という意味合いらしい。
なお、中村さんの注釈によると、この地獄とは、「悪い生存領域」とされる。
普通は「悪道」や「悪趣」と訳されるようだ。
しかし、これ裏読みをすると、出家しなければ、普通は千回位、あるいは、それ以上の生まれ変わりを余儀なくされ、輪廻転生を卒業できないということなんですかね。
よくわかりませんけど。