おぶなより

世界平和の祈りに寄せて

2021-09-01から1ヶ月間の記事一覧

508_仏言葉ー042 ー 名称と所有と執着

第 3 章 自分が何のためにいるのかわからない42.所有は憂いの元名称とかたちを 「わがもの」と思うことなく 無一物(むいちぶつ)でも憂えることのない人 彼こそは出家修行者と呼ばれる。(三六七) (第25章 出家修行者 より)なお、今枝さんの本では、この名称に…

507_仏言葉ー041 ー 欲望から離れて

第 3 章 自分が何のためにいるのかわからない41.欲望に押し流されない情欲に執着する人は、激流に沿って流される。 蜘蛛が自ら作った網に沿って動くように。 思慮ある人は、それを断ち切り、何も求めず あらゆる苦しみをすてて歩む。(三四七) (第24章 激しい…

506_仏言葉ー040 ー 生き方について

第 3 章 自分が何のためにいるのかわからない40.己を大切にする(今枝さんの訳) 自分を愛しく思うならば よく自制せよ。 賢者は、人生三期(*1)のうち一期だけでも 自己を修養せよ。(一五七) (第12章 自己 より)(*1)(今枝さんの注釈) 人生三期~古代インドで…

505_仏言葉ー039 ー 善行のすすめ

第 3 章 自分が何のためにいるのかわからない39.幸せになるまで善い行いの果報が熟すまでは 善人でも災いに遭うことがある。 しかし善い行いの果報が熟した時には 善人は幸いに遭う。(一二〇) (第09章 悪 より)佐々木さんによると、この経文は、良い行いをし…

504_仏言葉ー038 ー 涅槃で幸せを

第 3 章 自分が何のためにいるのかわからない38.涅槃への道今回から、第 3 章に入る(経文の改変あり)。第 3 章の表題は、上記のように「自分が何のためにいるのかわからない」となっている。佐々木さんは、何を意図しているのかな?よくわからないけど。さて…

503_仏言葉ー037 ー よき友とは

第 2 章 人間関係に気疲れする37.正しい友人これら四種類の友人は親友であると知るべきである。 すなわち、 (一)助けてくれる友、 (二)苦しいときも楽しいときも一様に友である人、 (三)ためを思って話してくれる友、 (四)同情してくれる友 は親友で…

502_仏言葉ー036 ー 注意すべき人

第 2 章 人間関係に気疲れする36.汝の敵次の四種は敵であって、友に似たものにすぎない、と知るべきである。 すなわち、 (一)何ものでも取っていく人、 (二)ことばだけの人、 (三)甘言を語る人、 (四)遊蕩の仲間 は敵であって、友に似たものにすぎな…

501_仏言葉ー035 ー 良き言葉を語れ

第 2 章 人間関係に気疲れする35.言葉の非暴力を選ぶ立派な人々は説いたー (ⅰ)最上の善い言葉を語れ。(これが第一である。) (ⅱ)正しい理(ことわり)を語れ、道理に反することを語るな。これが第二である。 (ⅲ)好ましい言葉を語れ。好ましからぬ言葉を語るな。…

500_仏言葉ー034 ー 怒りに終止符を打て

第 2 章 人間関係に気疲れする34.怒りには忍耐佐々木さんの取り上げたのは、経文の部分抜粋と思われるので、中村さんの本からその前後をすべて抜粋して取り上げる。その前に、佐々木さんの訳を大体のところを言い換えて書くと以下の通り。怒った人間に対して…

499_仏言葉ー033 ー 内面を見よう

第 2 章 人間関係に気疲れする33.張りぼての人たちそこで、尊師(*)はこのことを知って、その時次の詩を唱えた。 「端麗な容貌によっても、いかなる人(の心)も識(し)り得ない。 動作を見ることによっても、信用するな。 この世では、よく身を慎んでいるよう…

498_仏言葉ー032 ー 怒りを断ち切る

第 2 章 人間関係に気疲れする32.怒りの根にある毒尊師(*1)いわく、ー 怒りを断ち切って、安らかに臥(ふ)す。 怒りを断ち切って、悲しまない。 その根は毒であり、 その頂きは甘味である怒りを滅ぼすことを、 聖者達は称賛する。 神よ。 それを断ち切ったな…

497_仏言葉ー031 ー 進め方を正しく

第 2 章 人間関係に気疲れする31.他人ではなく自分と比べる「私は勝(すぐ)れている」 「私は等しい」 また 「私は劣っている」 と考えている人は、それによって争うであろう。 これら三つのあり方に心の動揺しない人には、(勝れている)とか、(等しい)とかと…

496_仏言葉ー030 ー 中道

第 2 章 人間関係に気疲れする30.惑わされないために保留中にしていた項目を更新します。佐々木さんの代替訳が見つからない。仕方がないので、佐々木さんの訳文を微妙に変えて充てることにする。「あらゆるものは有である」とするならば、 こうした考えは、…

495_仏言葉ー029 ー 不殺生と非暴力

第 2 章 人間関係に気疲れする29.生き物の「命」生き物を(自ら)殺してはならぬ。 また(他人をして)殺さしめてはならぬ。 また他の人々が殺害するのを容認してはならぬ。 世の中の強剛(きょうごう)な者どもでも、また怯えている者どもでも、すべての生き物に…

494_仏言葉ー028 ー 想いがすべて

第 2 章 人間関係に気疲れする28.自分の行いで人生が決まる荒々しい言葉を語り 他人(ひと)を苦しませ、悩ますことを好み 獣(けもの)のようにふるまうなら 生活は悪くなり、汚(けが)れが増す。(スッタニパータ より)この経文は、他人に対する粗暴な行いや言葉…

493_仏言葉ー027 ー 幸せとは

第 2 章 人間関係に気疲れする27.幸運の定義尊敬と謙遜 満足と感謝 しかるべき時に教えを聴くこと これがこよなき幸せである。(スッタニパータ より)佐々木さんによると、ここでの感謝とは、他者からもらった恩を知るという意味だそうだ。教えを聴くこと、と…

492_仏言葉ー026 ー 友を峻別せよ

第 2 章 人間関係に気疲れする26.真の友人は誰か恥じることを忘れ、また嫌って、「われは(汝の)友である」と言いながら、しかもなしうる仕事を引き受けない人、 ー彼を「この人は(わが)友にあらず」と知るべきである。(スッタニパータ より)これも、前回と同…

491_仏言葉ー025 ー 実質重視

第 2 章 人間関係に気疲れする25.内面がすべて粗暴・残酷であって、陰口を言い、友を裏切り、無慈悲で、きわめて傲慢であり、もの惜しみするたちで、何人にも与えない人々。 ーこれが、なまぐさである。肉食することが(なまぐさい)のではない。(スッタニパー…

490_仏言葉ー024 ー 良き行いですべてに幸を

第 2 章 人間関係に気疲れする24.正しさを保つ他の識者から咎められるような 下劣な行いをせず すべての生きとし生けるものを 幸せに、安らかに、楽しくさせよ。(スッタニパータ より)今回は、あまり書くことなさそう。佐々木さんによると、一切の生きとし生…

489_仏言葉ー023 ー 他人を損ねてはならない

第 2 章 人間関係に気疲れする23.他者を犠牲にしない他人(ひと)を苦しめることにより 自分の快楽を求める人は 憎しみの絆にからまれ 憎しみから逃れられない。(二九一) (第21章 さまざまなこと より)佐々木さんによると、この経文は、他人の苦しみを栄養とし…

488_仏言葉ー022 ー 八支の道を行こう

第 2 章 人間関係に気疲れする22.争いをなくす方法物事を正しく見るための道 それはこの道であり、他にはない。 この道を歩め。 これこそ悪魔を挫(くじ)く道である。(二七四) (第20章 道 より)ここで道とされるのは、八支の道(いわゆる八正道)のことを指して…

487_仏言葉ー021 ー 悪を制する

第 2 章 人間関係に気疲れする21.悪に打ち勝つもの怒りには、怒りを捨てることによって打ち勝ち 悪い行いには、善い行いによって打ち勝ち 吝嗇(りんしょく)には、施しによって打ち勝ち 虚言には、真実によって打ち勝て。(二二三) (第17章 怒りより)佐々木さ…

486_仏言葉ー020 ー わが身で示せ

第 2 章 人間関係に気疲れする20.自分を律し人を導く他人(ひと)に教える通りに 自分で行え。 自己をよく制してこそ、他人を制することができる。 自己を制するのは実に難しい。(一五九) (第12章 自己 より)佐々木さんによると、これは指導者の資質に関するお…

485_仏言葉ー019 ー 因果律の厳しさ

第 2 章 人間関係に気疲れする.19.罪からは逃げられない大空の中にいても、大海の中にいても 山中の洞窟に入っても およそ世界のどこにいても 悪い行いの果報からは逃れられない。(一二七) (第9章 悪 より)佐々木さんによると、これは悪業の恐ろしさを説いた…

484_仏言葉ー018 ー 自らを客観視する

第 2 章 人間関係に気疲れする18.物事の「真」を見つめる灌漑技師は水を導き 弓師(弓を作る人)は矢を矯め(まっすぐにし) 大工は木材を矯め 賢者は自己を整える。(八〇) (第06章 賢者 より)今枝さんの本では、この経文について、(一四五)の偈を参照とあるので…

483_仏言葉ー017 ー 赦(ゆる)して争いを鎮めよ

第 2 章 人間関係に気疲れする17.自己をコントロールするこれについては、今枝さんの訳と中村さんの訳のお二方の訳はほぼ同じなのだが、佐々木さんの訳はなぜか違っている。理由は不明だ。とにかく、今枝さんの訳と中村さんの訳を下記に記す(改変あり)。(今…

482_仏言葉ー016 ー 怒らずに怨(うら)みを鎮めよ

第 2 章 人間関係に気疲れする16.苦しみを断ち切る今回から、第二章に入る(経文の改変あり。なお、今回からダンマパダ(法句経)に戻る)。佐々木さんの取り上げた経文(以下の 四 のこと)だけよりも、直前の 三 と合わせたほうが、よりわかりやすいので、その両…

481_仏言葉ー015 ー 執着なければ憂いなし

第 1 章 世間のルールになじめない15.「私のもの」という意識今回は、サンユッタ・ニカーヤ の経文になる。ただ、これも今枝さんの本には出ていなかったので、中村元訳 ブッダ 悪魔との対話 サンユッタニカーヤ Ⅱ 岩波文庫 から引用することにする。ああ、面…

480_仏言葉ー014 ー 聖者の要件

第 1 章 世間のルールになじめない14.聖者の条件今回も、スッタニパータの経文になる。訳も前回と同様な理由で、中村さんのものを用いる。なお、この経文は、 第四 八つの詩句の章 の 一五、武器を執ること の中にある。聖者は誠実であれ。 傲慢でなく、許(…

479_仏言葉ー013 ー 信奉者の目指すべきもの

第 1 章 世間のルールになじめない13.人生の財宝今回は、スッタニパータ の経文になるのだが、これの特徴に関する今枝さんの文を再掲する(加筆・改変あり)。ダンマパダ(漢訳では法句経)は、恐らく一人の編纂者が、様々なテクストから、ブッダ(=お釈迦さんの…